2013年01月26日

自然農法で野菜づくり

有機・無農薬の家庭菜園誌「野菜だより」(隔月刊)のムック版が昨年の9月に出版された。
パーマカルチャーを目指す人には備えたい一冊ではないだろうか。(右側は目次)

自然農法で野菜づくり


パーマカルチャー農法と言うものをあえてビル・モリソンは述べていないのだが「永続可能な文化の構築」と言うからにはおのずと自然農法になるのだろう。
自然農法は「無農薬」「無除草」「無施肥」「不耕起」を基本とするが、実践者により多少の違いがある。自然は奥が深い事の現われであろう。
ちなみに自然農法で有名な人は
MOAの岡田茂吉、粘土団子の福岡正信、赤目自然塾の川口由一、自然循環農法の赤峰勝人、伝承農法の木嶋利男、りんごの木村秋則と錚々たる顔ぶれが浮かぶ。
この中の主だった人達の簡単な紹介、農法等が紹介されていたり、自然農法の基本講座も解説されている。晴れ

自然農法で野菜づくり


また、嬉しいことにパーマカルチャリストにはおなじみの舎爐夢ヒュッテやPCCJの実習コースの講師でもある江口浩寿さんの畑のデザインも紹介されている。OK

自然農法で野菜づくり


野菜づくりで最も大切なことは「土壌」「種」だが、
固定種・伝統種を販売している北海道から九州までの種苗店も紹介されている。
また、公益財団法人「自然農法国際研究開発センター」というところでは、自然農法に特化した種を採取して、それを分けてくれるというヨダレが出そうな情報も載っている。

自然農法で野菜づくり

その他、旧暦でマイ自然農法のつくり方や「農事気象予測と作物生育予測」の情報、輪作の仕方等も載っていて、主だった12種類の野菜の栽培の仕方も解説、わずか100ページ足らずのmook本で上手くまとめられている。ご参考にされると自給ライフが加速すること間違いない。チョキ

自然農法で野菜づくり


最後に、技術やデザインをシッカリ身に付けることも重要だが、自然に添った「本当の生き方」を学び「本物のコミュニティ」をつくれる人になって行きたいものである。
安全と健康のために自給菜園をやりたいという人は多いが、これだけでは弱い。
この本の中で川口由一さんは「人間の生き方そのものを問い、本質を明らかにしていくことを大きな目的としています」と述べている。

般若心経は「空」の思想と言われている。これによれば、

照見五蘊皆空 度一切苦厄
この世は全て「空」であると悟り、苦しみがなくなる。
「空」とは移ろい行く世界をつかさどる法則のことで、もし日常で苦しい事や悲しいことがあれば「考え方・生き方」が間違っているということになる。

是故空中 無色無受想行識 無眼耳鼻舌身意 無色声香味触法
このように、この心経の中には「無」が21回も出てくる。これは全ての固定観念を「無」にすることが幸せな人生になるとシツコク強調しているのである。私たちはそれほど先入観や偏見や固定観念に満ち満ちていて自ら苦しんでいるのである。
こういうことが農的暮らしをすれば解ってくる、自然が全てを教えてくれる。
世界は常に変化しているのに頭の中だけは頑固に固定しているので、現実と齟齬を来し苦しみが生じるということだろう。
今、TVではアルジェリア事件の報道がされている。こういう事件が起きるのも固定観念の為せる不幸であろう。

慣行農法や有機農業は損得であるのでこれらが見えないが、自然農法は「本当の生き方」が見えてくるのである。やはりここまで行きたい。

おまけ、
昨年末11月に新しいパーマカルチャーの本がでた。ビル・モリソンと共に1978年にパーマカルチャーを提唱したデビッド・ホルムグレンが書き下ろした上下2冊の本で、タイトルもズバリ「パーマカルチャー」~農的暮らしを実現するための12の原理。

自然農法で野菜づくり


世界中の人がパーマカルチャリストになればジョン・レノンが夢見たイマジンの世界になるのに・・・ねハート


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Posted by 半農半Xの仕掛け人 at 06:10│Comments(0)パーマカルチャーガーデン
 
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