パーマカルチャーの世界⓶ー1 テーマ
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人類の課題「世界中の人々が住みよい、楽しい地球社会」づくり
人は一人では生きて行けない、人間にすらなれない。ひとと共に生きることによってはじめて心身ともに豊かで幸せな人生となる。
しかし、現実の身の回りには他の人がいるがために悩み(苦しみ)が多いようだ。この世での三大悩みは
1、人間関係(ココロ) 2、仕事・お金(コト) 3、身体・健康(モノ)
と言われているが、その中で一番大きな悩みは1の“人間関係”だそうである。
不平・不満、嫉妬、怒り、憎しみ等全て人間関係に起因していて、それが高じると罵声、暴力、テロ、戦争にまで発展する。
ここを解決しない限り人類から悩み・苦しみは永遠になくならないのではないだろうか。動物さえもしないようなことを、ホモサピエンス
(賢い人)と言われる知的な人類がこれではお粗末としか言えない。
その解決策として
『パーマカルチャーの世界』を共に考えて行きたい。
この体系は1978年にタスマニア大学(オーストラリア)のビル・モリソン教授によって考案され、世界中に着々と広がっているが、これまで「農的暮らし」をベースに新たなシンプルライフ(=田舎暮らし)の指南書として流布してきた。それは素晴らしい内容を含んではいるのだが、大多数のモダニズムに身も心も染めあげられた都会志向暮らしの人々の心にはあまり届かず、
趣味的な位置づけで捕えられたようである。
しかし、パーマカルチャーの精神を丁寧に読み取って行けば、この世の中の価値観を一変するような内容が含まれており、「世界中の人々が住みよい楽しい社会」づくりが誰にでもできる
具体的な方法が示されているのである。
また、求めればどこまでも深めることのできる
知的で奥深い内容をも含んでいることに気付くのにそう時間はかからないだろう。
ビル・モリソンが作成したパーマカルチャーの木と呼ばれている表
「permanent永久の、永続する」+「culture文化」でパーマカルチャーと名づけられた。つまり単なる農的暮らしではなく
「永続可能な文化」の創造を目指しているのだ。
「文化」とは、ある時代の社会や民族の「風習」・「伝統」・「思考方法」・「価値観」などその地域の全ての人に自ずと伝承される精神的所産。つまり、
「コミュニティ」(ココロ)+
「ライフスタイル」(コト)+
「環境」(モノ)
の総称であり。ちなみに「文明」とは『文化』が技術や実用により物質(モノ)化したもので、快適で便利な暮らしを求めて作り上げてきた人類の物的所産をいう。ここではそう規定して話を進めていきます。
~次回に続く
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