人は社会的動物である
色即是空 空即是色 受想行識亦復如是
は般若心経の一節である
この地球上で、人としての最大の特徴は「脳」が発達して思考することができると言うことである。これに付随して、手を使って道具を作ったり技術を獲得したり、言葉でコミュニケションをとり、生活の仕方や習慣などを身に付ける。つまり
「文化」・「文明」を持つということにある。
しかし、半世紀も経つというのに、いまだに私には高校の「倫理の教科書」の写真が頭から離れることなく残っている。考え方の原点になっているのかも知れない。
それは、狼に育てられた子供のことである。1920年インドのある森で発見された子供はまるで狼と同じ鳴き声と行動で、ついに人には戻れなかったということである。
人は人間に育てられないと人間になれないということである。
人間とは思考する動物である。
人間とは理性的な動物である。
人間とは社会的な動物である。
人間とは象徴的な動物である。等様々な定義があるが、
人は社会環境の中で育つ。と言うことは時代によって変わるその社会の一般通念(常識観念)の中でその人がある観念を選択し所有して人間となった。その中で自分の考え方が正しくかつ当然としているが、原理的に自分のものはなく、まさに「色即是空 空即是色 受想行識亦復如是」なのだ。
自分の観念を固定固執することなく常に柔軟にし
「無固定前進」することが肝要で、そうしないと他の人と話が出来なくなる。自分の狭い世界でしか生き抜けない「オタク」になるのである。年を積み重ねる程この傾向は高くなるようだ。
人は社会の中でしか人間になれないのである。これを強く意識し人に対しウエルカムの精神を育てていきましょう。
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