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Posted by TI-DA at

2011年08月23日

怒らないこと

7月の「100分 de 名著」の項目で《》については後日書くと言っていた。最近思い当たることがあって書くことにした。

パーマカルチャー活動をやっていると、あまり怒る人や、怒る場面に出くわさない。
パーマカルチャーをやろうとする人は概ね「こころ」が美しい人が多いためだろう。
パーマカルチャーをやろうとする人の心情は

地球に対する思いやり
人々に対する思いやり」に満ちているからだ。

しかし、最近そうではない場面に何度か出くわした。ついつい男ながら老婆心が出てしまった・・・・


現在、東京国立博物館で「空海と密教芸術」展が催されていて、最近”空海”が注目されている。
東寺講堂の立体曼荼羅の増長天立像と持国天立像である。物凄い形相で怒っている。
仏像なのに怒るとは?・・・ただならぬことに違いない。

怒りには大きく分けて2種類ある。

1、腹を立てること
2、叱ること

見分けはつきにくいが、似ていて非なるもの、まるでベクトル(方向)が正反対なのである。
1、は自分の為、2、は相手の為
仏像は明らかに2、の怒りで、つまり慈悲なのである。
しかし、人間は多くの場合、1、に寄るものがほとんどである。(本人が一番わかっている)
最近出くわしたのもそうであった。

1、は軽い怒りの「嫌、ケチ、軽視、反抗、張り合い、嫉妬」から「憎しみ、恨み、呪い」等ただならぬ重症のものまで種類は多い。ここまで行くと地獄そのものである。
何故そうなるのか・・・・

人間には三大基本煩悩があると言われている。

1、欲望
2、怒り
3、迷い(無知)


「不平・不満・愚痴・泣き言・悪口・文句・イライラ・セカセカ・・・・」煩悩は人を不幸にする。
この中で特に早急に除去したほうが良いものが「怒り」である。
これは他の2つより、真摯に取り組めば意外と除去し易い。
欲は怒りの別ヴァージョンであるのでまず、怒り(腹を立てること)をなくすことに集中したほうが良い。

昨年の10月に東京に行った時、本屋で何気なく目を引き、手に取ったのが
ズバリ「怒らないこと1・2」というベストセラーになった本だ。


スリランカ初期仏教長老「アルボムッレ・スマナサーラ」著 サンガ新書 一冊700円

人は怒る時、怒りの原因を相手(他)のせいにする。「自分は正しい」と決めつける盲目の信仰があるようで、これが不幸の最大原因になっている。
怒った結果、損をするのはその人自身で、望んでいる結果にはならず、まさに自分で自分を不幸にしているようだ。
自分だけならまだしも、周りの人も大変大変・・・迷惑この上ない!
ここがまさに「煩悩」と言われる所以で、解っちゃるけどなかなか・・・なのだろう。

仏像があの形相で叱りたくなるのも頷けようムカッ
早くその煩悩を取り除かないと、いつまでたっても幸せになれない・・・と老婆心に満ち溢れているようだ。

煩悩を取り去ることを「解脱」という。
「解脱」と「悟り」は別物である。
悟るとはこの世の道理(真理)が解ることで、悟っても解脱できない人はいる。そういえばあの人も・・・・・・なんちゃって・・・
そう簡単にできないから「煩悩」と言われているのだが、

その気になれば意外と簡単びっくり
その気になるのはもっと簡単!?

ここで注意したいことは
腹を立てない人になる』のではなくて
腹の立たない人になる』ことである。

煩悩除去が真の意味で自己に対する思いやりではないだろうか。

この方面で悩んでいる方はこの本を読んで少しづつ実践して行こう。
パーマカルチャーと同じで実践しなければ、知ってるだけでは幸福にはなれない。

  


Posted by 半農半Xの仕掛け人 at 08:24Comments(3)生き方・考え方

2011年08月13日

関東・中部周遊④ 穂高養生園

最後の目的地はホリスティックヘルスセンター穂高養生園」だ。
北アルプスの森の中、安曇野高原の北側に位置し「セルフケアー」(自分の健康は自分で守る」を掲げオープンしたのは1986年もう25年も前のことである。


最初に入ったのは「里の家」本館である。今回の宿泊施設だ。木造のしっとりした建物で、森の中に半ば埋まっているように佇んでいた。
中に入ると受付があり、正面に中庭が見える。


この中庭を囲んで、ドームハウスや宿泊棟などが建っている。
気持ちいい~眠っzzz
ここは、1日2食のマクロビ料理である。夕食は17:30、朝食は10:30と少し遅め。
その前に朝のプログラムが用意されていて、一日おきに散歩とヨーガがあり、行った翌朝はヨーガであった。
日頃、朝起きた時ストレッチを1時間ほどやっているので、違和感なくついて行けた。



とても手間をかけて作った料理である。スタッフの意気込みが感じられるメニューであった。


朝食後、周りを散歩したら、自給菜園があった。パーマカルチャーの考え方を取り入れた菜園である。


やはり、自分で作らなくっちゃ~ねアップ♪赤
その後、森の中を20分ほど歩いて、穂高養生園の別館「森の家」のほうに行った。
最初に目に入ってきた建物は「コクーンハウス」PCCJの山田さんが設計した手づくりのバンガローだ。瞑想用に作られたと聞いたが、現在はスタッフ室になっているとか・・・
草屋根で3棟並んで可愛らしい~ラブ


そのすぐそばにあるのが、最近建った「木と人カフェ」で周囲に、パーマカルチャーハーブガーデンを抱き、手造り感あふれる木造の建物だ。






ここでティータイムした後、もっと奥に歩いて行くと「森のキッチン」棟がある。




この隣に岩でできた「ハーバルサウナ」がある。昨夜暗い中ここに来て入った処だ。
ハーブ水をかける蒸気サウナだ。3人以上いないと入れないそうで、ほかの宿泊客と4人+スタッフ2名で入った。


その奥に、「森の家アナンダがある。
ここは宿泊施設でもあるが、ヨーガや瞑想、ワークショップ、デトックスプログラムも行う施設だ。


この他にも施設は散りばめられているが、ほとんどの建物はセルフビルドというから凄いキラキラ 
ますます需要も伸びて発展しそうなオーラがメラメラであった。

病気の原因の大半は「過食・美食・偏食」と「運動不足」それに「ストレス」と言われている。
競争社会にはありがちなものばかりだ。疲れている方は一度訪れてみては如何でしょうかぶーん
          癒されますよ~ハート  


Posted by 半農半Xの仕掛け人 at 08:49Comments(0)その他

2011年08月08日

持ち込まない・持ち出さない(前半) (kw16)

半年ぶりのkeywordである。HPのトップページに掲載されている中の最後に残った項目だが、これで完結ではなく、パーマカルチャーのkeywordはまだ暫く続けようと思っている。
この項目は他のkeywordと重なっているところもあり、別の観点を探していたが、一応締め括りとして前半・後半に分けて根本問題に触れてみたい。そこで
『ローカリゼーション』に焦点をあててみようと考えた。
ここでまず思い出すのが、ヘレナ・N・ホッジ著の『ラダック 懐かしい未来』だ。



エコビレッジ運動の原点となるような本で、読んでいる方も多いと思うが、この閉塞感漂う現在の日本の状況では一読に値する。

我らパーマカルチャーの活動もそうだが、この本の最終目標は
持続可能な平和で幸福な社会づくりである。

今まで、モノが豊富で、便利で快適な生活が「幸福」になることと信じて邁進して来た。これには戦後世界をリードして来た米国がモデルとなった。
しかし、この国は「奴隷制度」を前提に発展してきたグローバル集団で、自己責任が貫徹され、人情味はかけらもない。また、戦争を外交の手段としているようで、自国の価値観を押し付けるお節介な
グローバリゼーション」の代表国である。
(アメリカ人はモチロンこんな人達ばかりではなく、扇動者は極一部の人達であろう。個人的にはアメリカは好きだし、アメリカ人も決して嫌いではない)

しかし、最近になってこのグローバリゼーションの価値観がどうも違うのではないかと人々が気付き始めたのだ。
幸福はGDP(国内総生産)・GNP(国民総生産)の物の豊富さだけで測るのではなく、これに変わり
GNH(国民総幸福度)を基準にしてはどうかと模索が続いている。
幸福を決める要素は次の9項目であるとし統計を取っている。

1、心理的幸福  2、健康  3、教育  4、文化  5、環境  6、コミュニティ  7、良い統治  8、生活水準  9、自分の時間の使い方

これによると、世界ランキングの1位はデンマークで、2位はスイス、3位オーストリア、4位アイスランド、5位バハマ、6位フィンランド、7位スウェーデン、8位にブータンと続き北欧とか辺境の国とかが出てくるが、先進国はなかなか出てこないガ-ン
ちなみに、戦後我が国のモデルになった憧れのアメリカは23位、35位ドイツ、41位イギリス、62位フランス、82位中国、そして90位にやっと日本が出てきた。

なにせ、先進国の人々は自分は幸福だとは感じていないのであるヒミツ

これでも相当衝撃的なのだが、事態はもっと深刻なようで、アメリカはもとよりGNH1位のデンマークでさえも相当社会的に歪みが起こっているというのである。汗
アルコール依存、薬物汚染やホームレス・自殺者の増加等の問題。また、福祉が充実しすぎて、子供たちが年老いた親の元に訪ねてこないようで、何の不自由もない老人達が淋しく暮らしているらしい。

それは、生活にまつわる日常の行事のアウトソーシング(外部化)にあるようだ。つまり、コミュニティが喪失しているのである。

経済が豊かな先進国で今、問題になっているのは
1、家庭崩壊  2、学級崩壊  3、いじめ  4、格差  5、無関心  6、老人の孤立  7、自殺 等々である

これらに、共通するものは「コミュニティの欠如」である。
つまり、人と人の繋がり=支え合いがないのである。

グローバル化の波は津波以上に人を分断するようだ。
グローバル化は過密都市を生み出し、競争を煽り、毎日アクセクと快適で便利な生活を夢見て働いて、人を大事にしない風潮を生みだした。

過密都市は当然ながら、食料生産の場を外部に追い出し、莫大なエネルギーを必要とし、原子力や化石燃料エネルギーがなければ動かない建造物や物を造りだした。また、膨大なゴミとCO2を垂れ流し、環境の悪化を招いている。

という現状認識が前半で、長くなるので、ローカリゼーション(持ち込まない・持ち出さない)が何故必要かは後半で・・・・

  


Posted by 半農半Xの仕掛け人 at 16:02Comments(0)key word

2011年08月02日

関東・中部周遊③ シャロム・ヒュッテ

前々から行きたいと思っていた安曇野のペンション
シャロム・ヒュッテ」に訪れることが出来た。
本館は、主が山小屋の元支配人で、彼の好みなのかスイスの山小屋風の外観だ。



5年前、PCCJでデザインコースと実習コースを受講した時、シャロム・ヒュッテでも
パーマカルチャー塾を開催していることを知った。
東京から遠いので通うのは少し困難ではあるが、自然農やコミュニティを目指す自然豊かな広い大地には大いに魅力を感じていた。
昨今は、NHKの朝ドラ「おひさま」の舞台にもなって、訪れる人が多いとか・・・



敷地内には、雑貨のお店や、オーガニックレストラン&カフェ、シュタイナー教育の半屋外保育園等いろいろな施設が点在している。
ついて間もなく、夕食の時間で早速カフェに行った。



中には、色んなオーガニック食材やパン、グッズ等も販売するコーナーがあった。



食事はマクロビオティック料理である。落ち着いた手づくりの山小屋風の空間で、地ビールも注文し美味しく楽しい時間を過ごせた。



夕食後、希望者10人ほどでミーティングを行った。色んな場所から色んな思いを持って訪れた人々と話をした。もう2度と会うこともない方達かも知れないが、共通項が自然と出てくる。みんなパーマカルチャーを望んでいるんだね~。

次の日は、早朝ウォーキングで係りの人が案内してくれた。



ツリーハウスやコンポストトイレ、保育園や森



最後はとっておきの自然農の畑だ。
安曇野の広い大地の中で空気も美味しい、土もフカフカだ。美味しい野菜ができそ~ラブ

説明してくれた人の目が輝いていた。
この農場は、川口由一さんの自然農法を目指しているようだ。野菜を生産するというより、自然に沿った生き方を実践しているといったほうが良いのだろう。





その後、ビュッフェの朝食をとって、次の訪問地に向かった。  


Posted by 半農半Xの仕掛け人 at 10:48Comments(0)その他