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2010年11月07日

松丸本舗―驚異の松岡正剛の世界 (東京遊覧2)

東京に行ったら是非訪れたい処があった。
東京駅丸の内北口を出たところのオアゾ4Fにある『松丸本舗』だ。
老舗「丸善」(1F~4F)とのコラボで松岡氏専用コーナーである。

彼を知ったのは1975年の35年も前になる。
建築の新しいコンセプトを見つけようとしていた頃、オブジェクトマガジン『』と出会った。大学を出たばかりの松岡氏が立上げた出版社「工作舎」で出していた雑誌だ。

松丸本舗―驚異の松岡正剛の世界 (東京遊覧2)


あのグラフィック界の巨人杉浦幸平氏がアートディレクターで、知的好奇心を刺激するのに十分の雑誌だった。

松岡氏はその頃から『知の巨人』と言われ、文学や哲学はもちろん宗教、政治、芸術、科学等のあらゆるジャンルに精通し、第一期の締めとして142名の著名な歴史的人物の『存在と精神の系譜』として9号+10号で紹介している。

その他「21世紀精神」「タルホ辞典」「自然学曼荼羅」「ヴィジュアル・コミュニケーション」等々多くの本があったが、次に凄かったのが、1979年やはり杉浦氏とのコラボで作った空前の[星書]―『全宇宙誌』で全身真っ黒の紙にめくるめくおびただしい数の星座のイコンが散りばめられ、見ただけ触っただけでオーラを感じる本だ。

松丸本舗―驚異の松岡正剛の世界 (東京遊覧2)


その後「編集工学研究所」を設立し、1990年に作った本がNTTから出した『情報の歴史』―文化を基軸にコミュニケーションという視点で年表化したもので歴史の繋がり合いや関係性が解りやすく表示されている画期的な本である。
パーマカルチャー的に言えば関係性のデザインとでも言えようか・・・

松丸本舗―驚異の松岡正剛の世界 (東京遊覧2)


その後、松岡氏は『ジャパネスク』へ、杉浦氏は『アジア』へと潜行して行ってしまい、私の興味から一時離れたが、
一昨年2008年の爆笑問題が出演するNHK『ニッポンの教養―爆問学問』に出演された。
彼の赤坂の事務所でのインタビューだったが、その書籍のすごいこと、そしてその本棚の独特のデザインと配列に目を見張った。まさに関係性の配置だった。
そして、今年の7月にTBS『情熱大陸』にも出演され『松丸本舗』のことを知り見に行きたくなった。
後日奇しくも那覇市の沖映通りの「ジュンク堂」で『松岡正剛の書棚』というMOOK版の本を発見した。

松丸本舗―驚異の松岡正剛の世界 (東京遊覧2)


内容はご覧いただくのが一番だが、《驚異の松岡正剛の世界》を十分に味わえる内容だ。

2000年から4年間で、1000冊の本を一晩に1冊の割合で書評を書き下ろしブログアップしたものをまとめたもので『松岡正剛の千夜千冊』全8冊で幅50センチ以上になろうか、圧巻である。
実際は勢い1329夜になったようで、まだ足りないのか連環編を執筆中でもすでに数百夜を数える。

目次が次のサイトでみられるので一目覗かれたい
http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/toc.html

この本『千夜千冊』を軸に組み立てられた『松丸本舗』・・・・一度ご覧あれ。

松丸本舗―驚異の松岡正剛の世界 (東京遊覧2)


今回はあまりパーマカルチャーには触れられなかったが、松岡氏の関心も「聖自然学」と「人工自然学」との位置づけが見られ、自然に関してはどこまで行っても尽きることのない奥深さがあるのだろう。
自然をよく観察する』はパーマカルチャーの重要な基盤をなす考え方である。
安易に信じ込まないで、どこまでも真理を究明する態度が望まれる。・・・・松岡氏も暗黙の裡にそのことを言っているのかも知れない。


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Posted by 半農半Xの仕掛け人 at 16:33│Comments(2)その他
この記事へのコメント
こんにちは。
杉浦さん、松岡さんの文字が拝見できたので書き込みますね。
東京で仕事をしていたとき、舞台のパンフレットで杉浦さんが表紙デザインを、エディトリアル内面をeddiがデザインさせて頂いたことが在ります。巨匠として仰いでいた氏のエディトリアルなんて、、、と感じました。知人は杉浦プロジェクトにおりますし、工作舎の方とも面識は在るものの、このご時世いつの時代も、情報媒体としてのメディア価値がやはり「売れてなんぼ」と言った世界。
松岡さんは舞台公演の際によく来てくださいました。招待状を送る際も緊張したものです。
両者への一般性が希薄なことが残念なのです。
自然観と宇宙観を生活レベルで体現して行く方法をeddiは考えさせられたなか、沖縄へ移住を決意したものです。
それぞれの立ち位置が違うことを相乗効果としてお互いにリンクさせていくことが急務だと感じています。そのためにも「さりげなく」発進は続けていなくちゃwと感じます。
Posted by eddi at 2010年11月11日 11:54
eddyさんコメント有難う。

いま、琉球新報の付録紙『かふう』の来年1年間連載の『エコ生活』をラファズ・ターブルのアーリーさんが依頼され、OPeNも協力することになりました。

パーマカルチャーが広まればいいですね。

一般的には軽い内容が受け、突っ込むとなかなか読んではくれない中、主婦が読んで楽しく平易に書けることも実力のうちですね。・・・ということを基軸にやっていこうと思っています。

松岡さん、杉浦さんはやはり一般には無理ですが、そこを上手く繋げることこそ実力が試されることだと思い、いつもブログアップしていますよ~。
Posted by 半農半Xの仕掛け人半農半Xの仕掛け人 at 2010年11月11日 14:19
 
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